人にだって、建物にだって。何にでもクセはある

いろんな人たちと話してると、たまに言われることがある。士業の人はクセが強いと。

確かに士業は、その手の専門家なのでこだわりが強く偏屈で、一般の人には訳のわからない専門用語をやたらと使ってくるようなクセ強い人がたまにいる。
かくいう私も建築士なので士業だ。自分ではクセなんて無いと思っているつもりだけど、「あいつもクセあるなぁ〜」と思われてることあるかも。クセが悪いわけではないが、私自信そうはありたくない…….
せめて、「クセ少なめの建築士」でいれるよう努めます。

さて、今回は 【 伝統構法の周期 】 について数回に分けてお話しさせて頂きます。
早速、クセ強めな話になりそうだけどガンバります。

タイトルの通り、人にクセがあるように建物にもクセがある。そのクセとは地震時の揺れ方のこと。
※私が勝手にクセって呼んでます。

大きな地震が来ると当然建物は揺れる。その揺れが大きくなると建物の骨組みは耐えられなくなり、変形して、骨組みなどの各部分が破壊、そしてついには崩れます。

でも、どんな地震でも建物が同じように揺れるわけではなく、「揺れやすい地震」「揺れにくい地震」がある。そこには建物のクセが大きく関係してる。そのクセは建物の形状、大きさ、高さ、重さ、構造形式、壁や柱の配置、吹き抜けの有無、劣化状況などたくさんの要因が関係している。

私たちが専門として扱う古民家は伝統構法が多い。伝統構法とは、日本古来から伝わる建築様式で木の特性を活かし、金物を極力使わずに木組みされた建物だ。地震の時は、あえて建物が揺れて木組みの接合部で揺れの力を吸収したり、時にはそのちからを受け流すようなこともあります。古い社寺や、地震で倒れないとされる五重塔などもこの伝統構法だ。

それと違い、昭和25年以降で現在も建てられる建物の多くは在来工法という。

話すと長くなっちゃうので、細かな話は置いといて、超ざっくり「伝統構法」と「在来工法」何が違うかというと、伝統構法=柔らかい建物、在来工法=堅い建物だ。

そんな二つの建物の揺れ方について、実験したことを次回お話しします。

続きは次回