原点
建築の道に進もうと心に決めて地元愛媛から京都に出てきた。
それからはや19年
当時、専門学校1年の夏休みに「木造建物の軸組模型」を作る課題があった
周りの生徒が教科書に掲載されてるシンプルな木造住宅の模型を作るなか、
私は迷わず地元愛媛の自宅の軸組模型を作ろうと決めた。
夏休みに帰省するとすぐ父親にお願いして、当時4年前に建て替えして完成した自宅の図面を出してもらった。
平面図と立面図。そして基礎伏せ図、1・2階の床伏せ図があった。
だが、軸組模型を作るには小屋伏せ図が足りない。
2階の押し入れにあった天井点検口から小屋裏に入って、灼熱の小屋裏空間でじっくりと梁組みを観察
それからホームセンターでスチレンボードと白ボンド、工作用の木の角材を大量に購入
1ヶ月間ほど座敷にこもって模型製作をしたのを思い出す。
そういえば、小屋組みを作るときに微妙に高さが合わず垂木がガタガタになってやり直した。
だから模型の母屋には垂木が掛かる部分を切り込んだ跡がある。
やはり、何においても基礎と土台が大事だ。そこが精度良くできていないとその上に建つものは歪んでくる。
そして完成したのがこれだ。今も学校に大切に保管されていた。