火伏せ

リフォームの現場で、屋根のてっぺんにある棟木に何か書いてある……

霜柱氷の梁に雪の桁 雨の垂木に露の葺き草

昔は石膏ボードなんて燃えない便利な材料はなくて、柱・梁は部屋内に見えてて、天井板や建具は木、屋根は茅葺。
家には囲炉裏やかまどがあって、今以上に火が身近にある暮らし方をしてたので火事が頻発した。

だから、柱や梁など家の骨組みを水に関するものに見立てて、
「この家は燃えねーぞ!」 的な火除けのおまじないをしたんだとか……

このように火の災いを避けることを 「火伏せ」 という。

・金のシャチホコ
・鴟尾(しび)や鯱(しゃち)    ※東大寺南大門や名古屋城の屋根てっぺんの両端にあって、魚の尾を模してるやつ。
・天井に描かれた龍
・懸魚(げぎょ) ※屋根両端の破風下に付いてる板
・古民家だと屋根の妻側に「水」とかかれたもの
とかいろいろある。

こういうところが古民家の面白さだ。